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先進都市行政視察について
2018/05/01

平成30年4月16日から19日まで先進都市行政視察を行いましたので、ご報告いたします。

1 鳥取県鳥取市 平成30年4月17日(火)
「スマートエネルギータウン構想」について
室蘭市では平成26年に「室蘭グリーンエネルギータウン構想」を策定し、再生可能・未利用エネルギーや水素エネルギーなどクリーンエネルギーの地産地消の実現を目指してきたが今年3月に策定した「グリーン水素ネットワークモデルプロジェクト実行計画」の中で電力やガス、熱・水素など地域が持つ多様なエネルギーの地産地消の取り組みを検討することとなっており、先進地である鳥取市を調査することとなった。

鳥取市は平成30年度に中核市に移行したが、平成23〜24年度にかけて誘致企業の事業所閉鎖や規模縮小などにより地域の基幹産業の基盤が崩壊したことに危機感をもち、雇用の確保・創出を最重要課題として位置づけ、成長産業である環境・エネルギー分野を中心に産業振興と雇用の創造に取り組むこととなった。
鳥取市は中国地方の市町村中で風力発電が第3位、太陽光発電が第9位という特性を生かし、スマート・グリッド・タウン構想を推進している。取り組みの効果として@低炭素社会の実現A防災的な課題解決を見据えたまちづくりB資金・資源の地域内循環C地域エネルギー産業に牽引された地域経済の成長D雇用の創出・個人所得の向上EUSJターンの促進と転出の抑制、を挙げている。
官民連携による地域新電力会社「鰍ニっとり市民電力」は資本金2000万円(鳥取ガス90%、鳥取市10%)で平成28年4月1日から事業開始している。開始当初は市有施設75施設(高圧電力)に年間622万kwhを供給しており、鳥取市の電気代は平成28年度で280万円、29年度は28施設が追加され490万円の削減実績がある。さらに30年度は10施設が追加され、約750万kwhとなっており、更なる供給拡大に向けて連携中とのことである。また、民間施設・工場へも顧客開拓をしており、平成28年12月1日からは一般家庭向けに電力販売も開始している。このため、高圧電力のみならず、低圧電力の販売実績も平成29年3月末現在で契約数2400件になり、第2期決算では約1800万円の経常利益を確保している。一方で地元電源からの調達割合は平成28年が約40%、29年が22%と落ち込んでいる。不足分は中国電力からの供給に依存しているが(約4割)、要因としては鳥取ガスが顧客を中心に営業活動を行い、契約が伸びているため顧客の増加に供給が追い付かないためであり、今後、更なる電源開発による「地産地消」率の向上が課題であるとのことであった。尚、今後県が進めるダムの稼働により24GWの供給が予定されており、そうなれば100%地産地消が可能になるとのことであった。
また、事業が安定して運営されるためには私有施設への供給は必要条件であり、また、本事業者による供給エリアは県全域であるが、一定の地域に限定した展開も可能であるとのことであり、世界的にはドイツのシュタットベルケであり、国内では宮城県東松島市における取組が紹介された。
電力の需給バランスの管理は鳥取ガスがガス関連の大手事業者を通じてリスク管理を行っているが、将来的にはノウハウを取得して自立していきたいとのことであった。
室蘭市にはガス事業を展開している民間事業者があり、地域電力会社の立ち上げには十分な可能性を感じた。


2 鳥取県倉吉市 平成30年4月17日
倉吉市中心市街地活性化基本計画「円形校舎活用事業」について
旧絵鞆小学校円形校舎活用に向けての先進事例調査

本市では、旧絵鞆小学校円形校舎の2棟保存について議会論議が行われているところであり、円形校舎活用事例について鳥取県倉吉市旧明倫小学校の活用までの経緯と現在の状況について行政調査を実施した。

倉吉市旧明倫小学校円形校舎は、本市旧絵鞆小学校円形校舎と同じく建築家坂本鹿名夫氏の設計によるもので、昭和30年に建設され、国内に現存する中で最も古い円形校舎として知られる。
明倫小学校が移転することとなった昭和52年まで校舎として使用され、その後、地域活動拠点や放課後児童クラブ施設として活用がされた。
倉吉市としては、当時の状態に近いまま残る歴史的に貴重な建築物として認識されていたが、施設の老朽化や将来、行政として使用の見込みが無いことなどから解体の方針を定め、平成26年5月議会に於いて解体に関する予算が提案された。
市民からは、校舎の保存活用を希望する陳情や地域開発のため解体を希望する陳情など、様々な意見が寄せられた。
一時は解体も検討された施設だが、同年度予定していた「倉吉市中心市街地活性化基本計画」を策定する中で、地元からの保存活用等の意見を考慮し、再度検討した上で、活用及び解体の方針を出すよう予算凍結の附帯決議がなされた。
予算凍結から一年後の平成27年6月、円形校舎の活用を含めた「倉吉市中心市街地活性化基本計画」が内閣府事業の認定を受ける。

※「中心市街地活性化基本計画」
少子高齢化、消費生活等の状況変化に対応して、中心市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進するため、中心市街地活性化の推進に関する法律に基づき、市町村が策定し内閣府が認定する制度。

倉吉市の中心市街地活性化施策は、平成26年12月、海外でも事業展開を行うフィギュアメーカー(株)グッドスマイルカンパニーの製造工場を国内で初めて誘致したことが大きな転機となる。
企業コンテンツを活用した事業メニューの共同開発や観光施策として「レトロ&クールツーリズム」を柱とした、ポップカルチャーの活用による世界に直結するまちづくりを推進することとなった。
新たな観光資源の創出としては、倉吉市の観光資源、白壁土蔵群・赤瓦が舞台モチーフとされるデジタル配信コンテンツ(「ひなビタ♪」)と連携した、全国で初めての架空都市との姉妹都市提携により、20代男性など、これまでにない観光客層の獲得に繋がっている。
また、鳥取県による地域資源「まんが」(名探偵コナン、ゲゲゲの鬼太郎の作者は鳥取県出身)をつうじ、観光や産業などの商業の振興や、担い手となる人材育成を目指す取り組み「まんが王国とっとり」など県の施策展開もあり、フィギュアメーカー(株)海洋堂から、地域で新たに会社を設立し円形校舎を活用したフィギュアミュージアム開設の提案を受け、民間商業施設としての整備計画が策定されることとなる。
平成28年3月、提案を受けた保存を願う市民等が円形校舎の活用を中心とした地元主体の商業まちづくりを行うため、主旨に賛同した地元住民、企業、関係各団体との協力・連携により、30名以上の地元株主を確保し、株式会社円形劇場を設立する。
同年6月には、円形校舎の無償譲渡が議会で可決されることとなる。
翌、平成29年度には、経産省助成事業「地域・まちなか商業活性化支援事業(中心市街地再興戦略事業)」の採択を受け、耐震補強や展示スペースの改修、エレベーター設置などの施設整備費補助を受け(国助成1/2、地元負担1/2)、平成30年4月7日、国内初の円形校舎を活用した、フィギアミュージアム円形劇場がオープンした。
商業施設としてリニューアルされたフィギアミュージアム円形劇場は、(株)グッドスマイルカンパニー、(株)海洋堂、米子ガイナックス(株)の3社との協力体制による先進的な取り組みとして、ポップカルチャーの聖地となることが期待されている。
・ 1階 (株)グッドスマイルカンパニー
人気作品からレアものまでコレクター作品展示や様々なイベント・企画展、フィギュアやグッズ販売など「買う・遊ぶ」スペース
・ 2階 (株)海洋堂
ジャンルごとの多彩な展示スペースや見どころポイント解説など「観る・学ぶ」スペース
・ 3階 米子ガイナックス(株)
塗装体験やジオラマ作り、造形師育成ワークショップなど「作る・育てる」スペース 

※「地域・まちなか商業活性化支援事業(中心市街地再興戦略事業)」
中心市街地の活性化に資する調査、先導的・実証的な商業施設等の整備及び専門人材の招聘に対して重点的支援を行うことにより、まちなかの商機能の活性化・維持を図り、市町村が目指す「コンパクトでにぎわいあふれるまちづくり」を推進する経産省の助成事業。「中心市街地活性化基本計画」の認定が必要。

円形劇場には一部、昔の教室を再現したスペースもあり、開校当時の写真を展示するなど、地域の財産としての保存活用の原点が残されている。また、地域連携による多種多様なイベントを実施し、波及効果を創出する取り組みも計画されており、地域企業としての地域貢献への熱意が感じられる。
この円形劇場を中心としたエリアには行政が認定基本計画掲載事業として取得した財産の他、商業・観光地としての発展の可能性が開けたことからカフェやゲストハウスの開業など、民間による投資・経済活動も活性化をみせており、市としては想定以上の波及効果が現れているとのことであった。
円形校舎の民間発想での保存活用が商業・観光資源を作り出した成功モデルとして大いに期待の持てる事例であった。
本市の旧絵鞆小学校円形校舎は2棟が一対となった、現存する円形校舎の中でも貴重な歴史的建築物として価値は高く、また、縄文遺跡の包蔵地でもあることから、室蘭市文化財審議会に於いて2棟一体での保存がされるべきとの答申があり、市民団体等からも同様の保存要望が市に提出されている。
また、旧絵鞆小学校円形校舎は歴史的建築物としての価値が高いだけではなく、映画やTVドラマの舞台となった場所として知られており、加えて祝津地区は、道の駅「みたら」や市立水族館が隣接する地区にあり、仕掛け次第では観光資源としての活用も可能な施設であり、倉吉市の事例も参考に、十分時間をかけ議論を進めるべきと考える。

3 島根県松江市 平成30年4月18日(水)
「発達・教育相談支援センター エスコ」 について
乳幼児期から青年期にかけての切れ目のない相談体制と支援について調査を実施した。

松江市発達・教育相談支援センター 「エスコ」は、心身の発達に必要な児童等(青年期や保護者を含む)に対し、乳幼児期から青年期にかけての相談、指導、療育等を行うことにより、その心身の発達を支援し、もって自立と社会参加を促すことを目的に、平成23年4月に開設された。そして、運営主体が福祉関係の部署ではなく、教育委員会である点が他の施設とは違う大きな特徴の一つである。
現在の職員体制は22名で、所長を含む教員枠が10名で、内8名が指導主事である。その他、正職員ではないが、臨床心理士が3名、言語聴覚士が1名配置されるなど、手厚い陣容での運営がなされている。最近の状況は、小中学校とも、自閉症の子どもが増加傾向で、特別支援学級や通常の学級で特別な支援が必要な児童生徒の割合が増えている。そのため早期の気付き・支援の必要性が重要視され、発達健康相談や、3、5歳児健康診査の取り組みに力を入れている。
5歳児健康診査では、対象児童の約2割程度に2次検診の必要性が疑われ案内をしているが、その内8割しか受診を受けていない。残り2割の児童に対しては、丁寧な説明に努めながら相談支援に繫げている。エスコが行っている相談支援は、来所や電話によるもの、医師や大学教授、保健師等の専門スタッフによる、専門巡回相談、幼稚園、小中学校の特別支援学級担当者による、特別な支援の場の必要性を踏まえた相談や、就学審議会専門調査などがある。
その結果、年々相談件数が増加し、28年度では4、601件の相談に応じている。就学支援では160ケース中、保護者の希望通りにならなかったケースは数件程度ではあるが、相談の難しさも認識されている。他に、発達障害の子どもを対象に週1回の個別療育や、4〜5人程度のグループ療育を、3歳〜就学前の子どもを対象に実施しているが、参加する際には、診断の有無は問わないとしている。また、公立幼稚園・幼保園8園に13の特別支援幼児教室を設置し、保護者を含めた支援を行うとともに、小中学校やろう学校と連携し、通級指導教室も実施している。さらにサポートファイルの活用と医療との連携も進めている。ただ注意を要するのは、学校や関係機関からの安易な医療受診の勧めは禁忌で、必ず保護者が理解し納得した上での受診でなければならないことである。これらをクリアしたうえで、家庭や学校と医療機関が連携した支援に結びつけている。松江市ではこの課題に対応するため、家庭・教育・医療連携シートを導入し、互いに齟齬がないよう支援に生かしている。
松江市の特別支援教育の根底には、ユニバーサルデザインの理念が色濃く流れ、その時々に見合った合理的配慮に力点が置かれ、相談、支援体制が進められている。
松江市の特別支援教育に関わる姿勢は、福祉的な観点からではなく、あくまでも、その子どもに合った教育的環境を最優先に整備し、その上で生活環境も整えて発達を見守るという、ユニバーサルデザインを基本とした画期的な取り組みであると感じた。また、特に昨今は発達障害の早期発見と早期診断、早期治療という流れが大きく、境界線上の子どもたちにさえ、医療的診断を求める傾向がある中、松江市では各サービスを受ける際に診断を求めていない点や、受診の際も安易な勧めはせず、必ず保護者が理解し納得した上での受診を勧奨するなど、時間はかかっても丁寧に進める姿勢に共感した。

平成30年第1回定例会
2018/05/01

2月26日から3月26日まで、平成29年第4回定例会が開催されました。代表質問及び一般質問の質問項目を以下のとおりご報告いたします。
 なお、本質問は、室蘭市議会「議会中継」にてご覧いただけますので、左の「室蘭市議会」をクリックして是非ご覧下さい。

代表質問
水江 一弘 議員
1 人事管理について
2 財政・行政改革について
3 人口減少への対応について
4 子育て支援について
(1) 第3子以降の保育料無料化について
(2) 子育てのブランド化について
(3) 子どもの貧困対策について
5 都市計画マスタープラン、立地適正化計画について
6 経済・雇用の課題について
(1) 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)について
(2) 水素社会の構築について
(3) エネルギー供給事業について
(4) 航空機産業について
(5) 観光行政について
7 港湾行政について
(1)港湾計画改訂について
(2)クルーズ船誘致活動について
(3)祝津ふ頭の大型クルーズ船専用岸壁建設について
(4)宮蘭フェリー航路就航について
(5)北極海航路について


一般質問
児玉 智明 議員[質問方式:一括質問]
1 経済政策について
(1) 水素社会実現に向けた取組について
(2) 航空機産業参入の可能性について
(3) クルーズ船誘致について
(4) 公設地方卸売市場について
2 文化財保全について
(1) 縄文遺跡と旧絵鞆小学校について

佐藤  潤 議員[質問方式:一括質問]
1 市長のマチづくり・市政運営等について
(1) 市長のマチづくりの基本姿勢について
(2) 市長の公約達成状況について
(3) 青山市政の議会答弁について
(4) 市長の政策決断と指導力について
(5) 健全な財政基盤の確立について
2 建設工事に関する諸課題について
(1) 建設労働者不足と高齢化について
(2) 労務賃金と上昇率について
(3) 建設業界の人材確保について
(4) 建設工事の発注時期について
(5) ゼロ市債の活用と効果について
(6) 国、道の工事内容の把握と発注について
3 学校教育の諸課題について
(1) 教職員の過重労働解消策について
(2) 教職員の再任用について
(3) 学校用務員の雇用について

会派政務調査を行いました。
2018/03/01

2月5日・6日、会派による行政視察を行いましたので報告いたします。
 なお、今回は初日に経済産業省及び国土交通省の担当者に室蘭市の課題に関係する国の施策等について、2日目には板橋区のシティプロモーションについて伺ってきました。

視察先  経済産業省 資源エネルギー庁・製造産業局
視察目的 政府の水素基本戦略と航空機産業の概要と支援策について
本市の取り組みと国の現状について
視察内容
(1)水素基本戦略〜資源エネルギー庁
国では水素を、環境問題とエネルギーセキュリティを同時に解決する、究極のエネルギーとしての位置付けで、2030年までに大規模なグローバルサプライチェーンを構築する方向性を明確に打ち出している。日本は一次エネルギーの約94%を海外からの化石燃料輸入に依存しており、これを水素に置き換えることでエネルギー源の多様化や、エネルギーセキュリティの向上に結び付けることでき、トータルでCO2フリーにもつながり、産業競争力強化に資するものと積極的に捉えている。
さらに我が国は、燃料電池の分野で特許出願件数が世界一位で、高い技術力や知財・ノウハウの蓄積があり、水素発電やFCVなど、産業分野での水素利用による、大幅な低酸素社会を実現できるポテンシャルも有している。
そのため、まず足下では燃料電池自動車(FCV)やエネファーム等燃料電池を通じた水素利用の拡大、そして水素発電や国際的なサプライチェーンの構築を推進するとして、2050年を視野に入れたビジョンと、2030年までの行動計画を示している。水素のコストついては、ガソリンやLNGと同程度の価格の実現が必要とされており、供給側と利用側の問題点も整理されている。総理も日本が世界をリードして水素社会を実現するとの強い決意で、政府一丸となって取り組むよう関係大臣に指示を出している。
本市では現在、燃料電池自動車(FCV)や移動式水素ステーション、公共施設への家庭用エネファームの導入により水素利用の拡大を進めている。これにより近隣市町や民間へも燃料電池自動車(FCV)が導入されるなど、着実にその成果が表れていると評価できる。ただ、ロードマップで示されているフェーズ1の取り組みで、業務・産業用燃料電池の公共施設への導入や、フェーズ2を見据えた水素製造過程へのアプローチ、港を活かしたサプライチェーンへの取り組みが遅れていると感じている。国でも水素は再エネと並ぶ新たなエネルギーの選択肢として重点的に取り組むとしているので、フロントランナーを自負する本市として、早急に「グリーン水素ネットワークモデルプロジェクト実行計画」を策定し、実施することが重要であると同時に、国の動向に注視し産業に結び付ける施策の検討も積極的に進める必要がある。

(2)航空機産業の概要と支援策〜製造産業局
本市では民間企業が航空機産業への参入を模索し取り組みを進めており、企業の合理化等の問題も抱える中で明るい話題となっている。また、市でも地域未来投資促進法に基づき策定した、室蘭市地域基本計画が経済産業省から採択され、参入企業の支援に乗り出している。民間航空機市場は年率約5%で成長が見込まれる成長市場で、2030年には3兆円を超えるビックビジネスになると推計されている。また、年率約5%で増加する旅客需要を背景に、今後20年間の市場規模は、約3万機・4〜5兆ドル程度になる見通しで、150座席程度の機体の需要が多くなると予想されている。
航空機の機体構造やエンジン分野では着実に日本企業の参加比率が上がっており、B787では35%に上っている。一方で機体の装備品やエアバス社については国際プロジェクトへの参加は限定的となっている。航空機部品事業は、他の業種と比較すれば長期的に安定した事業であると言える一方、初期投資(設備投資等)が大きく、売り上げが計上されるまでのリードタイムが長い側面もある。さらに、高い生産管理能力や認証取得などのハードルもあり、20年以上の長期に渡る供給責任も負うことになるなど、参入にあたり大きなリスクも伴っている。
国においては、航空機関連産業で中小企業向けに活用可能な補助金や税制優遇措置のメニューを複数用意して参入の後押しを図っている。
 航空機産業に参入を希望している企業に対する支援策として、認証取得支援補助金や航空機部品試作支援事業は有効な手段である。今後は、早期にクラスターを形成し、市内企業で複数工程を一括受注・管理する体制を整備し、さらに室蘭の技術力の高さなど、優位性をアピールすることができれば、可能性が広がると考える。


視察先  国土交通省 港湾局・海事局
視察内容 クルーズ客船誘致・フェリー政策・北極海航路について
本市の取り組みと国の現状について
(1)クルーズ船誘致について〜港湾局
 2017年の訪日クルーズ客数は253.3万人、我が国港湾への寄港回数は2,765回となり、いずれも過去最高を記録。また、2017年にクルーズ船が寄港した港湾の数は、全国で131港であるが、そのうち大型クルーズ船(10万総トン数以上)が寄港した港湾は28港であり、室蘭もそのひとつ。
 国は、訪日外国人旅行者数の受け入れ目標として2020年に4,000万人(訪日クルーズ旅客は500万人)、2030年に6,000万人を目指すこととしており、クルーズ船に関しては、北東アジア海域をカリブ海のような世界的クルーズ市場に成長させ、クルーズ船寄港を生かした地方創生を図るとしている。
 現状と課題としては、増大するアジアのクルーズ需要を取り込み、クルーズ船の機構が地域経済に与える効果を拡大すること、クルーズ船が寄港するための港湾施設やクルーズ船の機構に伴い発生する諸課題への対応が不足していること、寄港地が西日本の一部の港に集中する傾向がることなどが挙げられており、対策として、クルーズ船「お断りゼロ」の実現のためクルーズ船の受け入れ環境の緊急整備やクルーズ船寄港地マッチングサービスの提供、国際クルーズ拠点として国が指定した港湾において、民間による受け入れ施設整備を促す協定制度の創設、全国クルーズ活性化会議(本市も会員)と連携し、寄港地全国展開に向けたプロモーションなどの取り組みを進めているとのことであった。

(2)フェリー政策について〜海事局
 国は、訪日外国人旅行者の入国から目的地までの移動に係る受け入れ環境を支援するため、平成28年度より、訪日外国人旅行者受け入れ環境整備緊急対策事業により、無料公衆無線LAN環境の整備、案内標識、可変式情報表示装置、ホームページの多言語化、船内座席の個室寝台化等を支援しており、平成30年度当初予算において、新たに、無線Wi-Fiの導入、船内・旅客ターミナルにおけるトイレの様式化、タブレット導入を追加したとのこと。現在、宮蘭航路で就航予定の川崎近海汽船梶uシルバークイーン」において、Wi-Fiやトイレの様式化の整備を検討しているようであり、国交省としても補助制度についての説明をしているとのことであった。
 また、貨物トラックの運転手不足等に伴い、海上輸送の利用の重要性が高まっており、陸上貨物の取り込みを進めるため、荷主が海上貨物を利用しやすい環境を整備る必要がありことから、フェリー、RORO船等の船社共通で運行ダイヤ・空きスペース等の利用情報をわかりやすく提供する、モーダルシフト船の運行情報等一括情報検索システムの構築を進めており、平成29・30年度の実証実験を経て平成31年度以降システムの本格運用を予定しているとのことであった。

(3)港湾計画の改定について〜総合政策局
 港湾計画については、変更のフローについての説明を受けた。まず、港湾管理者による長期構想(20〜30年)の検討するため長期構想検討委員会を立ち上げ、1〜2年程度で改定の目的、長期ビジョン(フェリー航路や貨物、クルーズ船等)、新たな港湾の使い道を示し、地方港湾案審議会に諮問、答申を受け港湾計画を策定、国土交通省へ提出。
 国土交通省では、港湾の開発、地用及び保全慣れ浴びに開発保全航路に関する基本方針の適合について審査、また、交通政策審議会港湾分科会に諮問、答申を受けたうえで、港湾計画の変更を求めない旨の通知を港湾管理者に行い、港湾計画の概要の公示となる。
 室蘭港については、長期構想健康委員会を早期に立ち上げる段階だと聞いている。ぜひ、長期的なビジョンを示してほしい、とのことであった。

(4)北極海航路への国の施策について
 北極海航路は、欧州と東アジア間において、スエズ運河経由と比較して高校距離を約6割に短縮できことなどから、欧州と東アジアを無鈴新たな選択肢として国内外から関心が高まっている。
 一方、利活用にあたり情報が少ない状態にあるため、利用動向や自技術的課題等に関する情報収集を行うとともに、「北極海航路に係る官民連携協議会」等を活用して民間事業者・関係省庁に情報共有を図っている段階とのこと。課題として、砕氷船造船のための技術、コストや需要などが挙げられていた。
 なお、商船三井がロシア・ヤマルLNGプロジェクト向け新造LNG船3隻の造船契約を締結し、昨年12月に竣工した第1船は、砕氷航行試験を経て、2018年3月末より同プロジェクトへ投入される予定とのこと。

 港湾政策については、本市も6月には宮古〜室蘭港間のフェリー航路就航、また、毎年ポートセールスを行いながらクルーズ船の誘致にも力を入れている。また、現在港湾計画の改定に向けた作業を進めているところであり、この度の国の施策を伺ったことは大変参考になった。
 クルーズ船の誘致については、西日本を中心に中国からのクルーズ旅客数の伸びが著しく、今後のその傾向が続くと思われるため、室蘭への誘致については、洞爺・登別等の西胆振の観光地を含めた北海道観光の玄関としての室蘭港のPRをさらに進めるべきと感じた。また、JAPIC(国土・未来プロジェクト研究会)による提言でされた祝津ふ頭の客船バース化は、室蘭にとって非常に魅力的ではあることから、港湾計画の一部変変更も視野に検討すべきと感じた。
 国としても、訪日外国人旅行者受け入れ環境整備緊急対策事業、モーダルシフト船の運行情報等一括情報検索システムの構築を進めるなど、同じ重さの貨物を運ぶ際に排出するCO2量がトラックの1/6以下と環境にやさしい輸送機関であるなど、海運へのモーダルシフトの更なる推進が必要としていることから、本市としても、宮蘭航路の着実な運航のため、航路のPR、集荷、観光の推進、宮古市との交流などさらに進めていかなければならないと感じた。


視察先  東京都 板橋区
視察内容 シティプロモーションについて
移住定住に向けた自治体の魅力発信事業の研究
 板橋区では、区に対する誇りと愛着の醸成や定住意向の向上を促すとともに、区外の住民の板橋区への移住や交流人口の増加を促す施策として、戦略的にコントロールされた魅力発信事業を展開するため、平成27年3月に「シティプロモーション戦略」を策定した。 
 取り組みに至った経緯は、少子高齢化、人口減少社会への対応にあり、区政の持続的な発展と、生産年齢人口の増加や定住化の促進が不可欠であるとの考えから、区が持つ潜在的な魅力を引き出し、区民と区が一体となって創造・発信する策として、区政の情報公開を一層推し進めるとともに、区の有する地域資源をブランド化し、戦略的に発信することによる、魅力ある地域社会の形成を目指すシティプロモーションの視点に立った広報活動を推進するに至った。
 実施にあたっての庁内連携としては、比較的発信機会の多い主管課からなる「板橋区シティプロモーション及び広報戦略推進委員会」を設置し、戦略策定段階から連携を図り、板橋区が一体となって進められている。
 また、予算担当課から各課の次年度予算案に係る事業計画を入手し、シティプロモーションとの関連が予測できる事業に対し、主管課にアプローチするなど、各課の事業計画を進める上で、シティプロモーションとの連携が図られている。
 板橋区では、シティプロモーション戦略のターゲット層を、30歳〜44歳の女性を対象としているが、その理由は区が実施したアンケート調査の結果から以下4点の課題が確認されたことによる。
@区民意識意向調査で区に対する愛着・誇りへの回答が50代以上と比較し低い傾向にある
A結婚後、定住する可能性が高まる(持ち家率が高まる)年代である
B女性は、区内生活時間が相対的に長く、保育やその他、区のサービスによるメリットを享受しやすい
C女性は、区に対する愛着・誇り・継続居住意向が低い傾向にある
 これら結果から、区では、魅力発掘の段階から区内在住の30〜44歳の年代を対象としたアンケートを実施し、板橋区の政策・施策や史跡、文化・芸術施設、イベントなど様々な項目についてターゲット年齢層の魅力度、認知度が高いものを板橋区の魅力発信の対象として位置づけている。
 宣伝媒体は、広報誌、ケーブルテレビ、You Tube、デジタルサイネージでの映像広報の配信、本庁舎や民間施設での「ギャラリーモール」の展示や戦略ターゲット向け魅力発信パンフレットの発行、その他、SNSでの発信などがある。
また、区内在住の著名人の観光大使の委嘱や、プロスポーツのホームタウン誘致。また、大学と連携し区にゆかりのあるトップアスリートをスポーツ大使として委嘱し、区民がトップアスリートと触れ合うイベントの開催やスポーツ教室を実施するなど、板橋区のPRに繋げている。
 その他、大学との連携による定期的な広報誌の配布など、若者目線での魅力発信に取り組んでいる。
 本市に於いても、人口減少・流出が大きな課題であるが、市民の本市に対する満足度や幸福度などを的確に掴み、不足の部分をどう充足させていくか、市民と一体となったまちづくりが必要と考えることから、板橋区のシティプロモーション戦略は大変参考となる取り組みであった。

第4回定例会が終了しました。
2017/12/21

12月4日から18日まで、平成29年第4回定例会が開催されました。一般質問の質問項目を以下のとおりご報告いたします。
 なお、本質問は、室蘭市議会「議会中継」にてご覧いただけますので、左の「室蘭市議会」をクリックして是非ご覧下さい。

橋 直美議員 [質問方式:一括質問]
1 有害鳥獣等対策について
(1) エゾシカ駆除について
(2) スズメバチ等駆除について
2 発達障がい者支援について
(1) 早期発見の取り組みと継続的な支援について
3 産業振興策について
(1) 公益財団法人室蘭テクノセンターの体制維持について
(2) ものづくりの人材確保について

小田中 稔議員[質問方式:一問一答]
1 スリムな行政運営について
(1) 室蘭市行政改革プラン2016の進捗について
(2) 多様な働き方に向けた検討状況について
2 動物愛護について
(1) 本市の野良猫等に対する取り組みについて
3 住宅施策について
(1) 子育て・若年者世代転入者マイホーム購入助成金制度について
(2) 市営住宅の在り方について
4 港湾行政について
(1) 港湾計画改訂について
(2) 小型船溜まりについて
5 市立室蘭総合病院について
(1) 医師確保について
(2) 来年度に向けた病院経営戦略について
6 市長の決断の在り方について

会派政務調査を実施しました。
2017/11/30

去る、11月13〜16日、会派の政務調査を実施いたしましたので、以下報告いたします。

調査実施年月日 平成29年11月14日火曜日
調査先 自治体名等 香川県東かがわ市
調査項目      「5歳児健診」について
調査目的      本市の5歳児検診実施に向けた調査
報告内容
実施したこと 1 視察先(市町村)の概要
 人口: 31,743 人(H29.4.1現在)   行政面積: 152.83 ku

2 視察内容
「東かがわ市における5歳児検診の取り組みについて」

感想(まとめ) 本市へ生かせること等
  東かがわ市では、平成17年4月1日に、「発達障害支援法」が施行された同年、モデル事業として5歳児健診を実施し、翌、平成18年度より通年事業として実施されている。
 取り組みの背景としては、これまで、母子保健法や学校保健法に基づいて、1歳半健診や3歳児健診、また、就学時健康診断は行っていたが、3歳児健診以降、就学前健診までに発達を診る公的な健診がないことや、脳の前頭葉機能が発達するのは4、5歳頃であり、これまでの健診だけでは、発達障害を判断することは困難であったため、「5歳児健診」を実施することにより、広汎性発達障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの早期発見に向けた、健診の必要性の声が高まったことにある。
 また、東かがわ市では、5歳児健診は、発達障害を発見することだけが目的ではなく、子育てに関する悩みや相談事など、保護者の育児に対する不安解消、さらには、以降の集団生活を円滑に進めていくためのひとつの手段として、乳幼児期から青少年期までの一貫した子育て支援を考える中で最も効果のある健診のひとつと考え、5歳児健診を子育て支援の一貫として位置づけされている。
 実施に当たっては、先ず、年度初めに合同園長所長会において、実施の協力を依頼。また、医師、療育センター、保健課、子育て支援課、学校教育課が集まり、前年度実施の結果等を踏まえ、実施に向けた協議を行う。
 健診実施前から、各施設や関係者等との連携を確認することで、スムーズな実施が可能となっている。
 また、健診前に幼・保・こども園等において、相談支援員、作業療法士、保健師、幼・保・こども園等の施設長や担任が、事前観察を行うとともに、現状等について情報を交換・共有し、方向性について検討を行い事前情報を医師に伝えている。この様に、健診前から各関係者と連携、情報共有を行うことで、効果的に進めることが可能となっている。
 健診当日は、@保健師による問診A児童発達支援センターのスタッフによる発達検査及び生活観察B小児科・小児神経科専門医による診察C保健師に依る保健指導D栄養士による栄養指導E関係スタッフ及び幼児が所属する幼稚園等の関係者による健診後のカンファレンスによる結果の共有を実施。
 医師、児童発達支援センター、保育士、保健師の立場から、児童・保護者の現状を確認し、方向性について検討が行われる。
 検診後のフォローとして、相談支援専門員、作業療法士、保健師、幼・保・こども園の施設長・担任が、検診3〜4ヶ月後に、幼児が所属する幼稚園などにおいて、事後観察を実施し、その後の状況等を確認するとともに、誰がどのように保護者にアプローチするかなど、効果的なアプローチ方法や今後の支援方法について、具体的な検討が行われ、実際、保護者に健診後の様子を聞き取る際には、不安を与えないよう、聞き方を工夫するなどアプローチの方法については、十分な配慮が重要とのことであった。 
 また、健診後の聞き取りにおいて、気になる様子があれば、こども相談や児童発達支援センターに繋げているが、繋ぐことができない場合にあっても、関係機関と情報共有、相談、連携しながら、定期的に様子の確認を行っている。
 東かがわ市では、保護者の不安解消や理解を得ることが重要と考えており、発達障害を発見することだけが目的ではないことを健診前に説明を行うことや、事前に問診票を渡すなどの工夫を行っている。
  また、問診票を事前に渡し日頃の様子を記入して頂くことで、子どもの行動面や、家庭での生活面について改めて考えるきっかけともなっている。
 5歳児健診事業の開始とともに、東かがわ市では、健診の目的や発達障害への理解と知識の向上を図るため、平成17年度より毎年、発達フォーラムを実施している。この様に積極的な啓発を行うことで、事業開始以前に比べ、市全体での発達障害への理解が進み、健診自体もスムーズに実施されており、現在、5歳児健診受診率はほぼ100%を達成しており、継続することの大切さを強調されていた。
 また、保育士等職員を対象とした研修の実施など、スキルアップにも時間を掛けたことで、発達障害への理解力や観察力が高まっており、職員の対応で子どもが落ち着きを取り戻すなど効果を上げている。
 課題については、就学の段階で就学指導委員会へ繋げてはいるものの、就学後は教育部が担当となり、その後、社会へ出ているかなど、個別の把握が困難であるとのことであった。
 本市では、まだ5歳児健診は実施されておらず、発達障害の早期発見に向け早急に取り組むべきと考える。
 また、本市では子どもの発達段階によって、支援が途切れることのないよう、子育て支援ファイル(「すてっぷ」)を配布しており、一部の利用者に活用されているが、東かがわ市同様の課題があると考える。
 就学前と義務教育期間、また、その後、社会に出た後も必要な支援が引き継がれるよう、子育て支援ファイルの活用を更に進めることと同時に、発達障害についての理解と知識の向上を図る取り組みが肝要と考える。


調査実施年月日 平成29年11月14日(火)
調査先 自治体名等 徳島県徳島市
調査項目 1 健康づくり大作戦ポイント制度
2 徳島市民病院の経営について
調査目的 1 平成27年度に実施された健康づくり事業について
2 徳島市民病院の経営状況と医師確保対策など
報告内容
実施したこと 1 視察先(市町村)の概要
 人口: 255,295 人(H29.4.1現在)   行政面積: 191.39 ku

2 視察内容
(1) 健康づくり大作戦ポイント制度
 市民一人一人の健康づくりへの関心を高め、自主的な取り組みを支援することで、生活習慣病を予防し、健康寿命を延ばすことを目的として行われた事業であるが、国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)が不採択となったこと、利用者が少なかったことなどにより平成27年度の単年度事業となったもの。
事業内容は、市民が健康づくりのために実行した取り組みをポイント化して、1,000ポイントを1,000円分の商品券に交換できるもので、20歳以上の徳島市民1,000人を対象としていたものの、実際には、申込者数767人、ポイントを商品券に交換した市民は295人(38.5%)の実績であり、予算額209万円に対して729,050円(一般財源)の決算となっていた。
現在は、健康手帳を特定健診等の健診時に手渡しして健康づくりに役立てているとのことであった。
(2) 徳島市民病院の経営について 
徳島市民病院は、昭和3年に内科のみの市立実費診療所として開設、昭和24年に徳島市民病院と改称、2010年に新築され屋上にヘリポートを有する11階建て。病床数は339床(一般病床295床、回復期リハ病床40床、人間ドック4床)、医師数74名(内初期研修医6名)で全職員数は572名。「脊椎・人工関節センター」、「地域周産期母子医療センター」を設置のほか、がん患者のトータルケアを目指して2015年4月に「がんセンター」を開設し、同時に緩和病床を5床も設置。2016年4月からは、24床の緩和ケア病棟として運用。
緩和ケア病棟開設に要した経費は、備品購入費6,849千円、医療機器購入費1,676千円、病棟修繕費として19,335千円の総額27,860千円。総費用の1/3(9,286千円)は、徳島県医療介護総合確保基金より拠出。
収入は、病床利用率44.4%、1日平均10.7人で、月額16,070円の収益を上げている。平成29年4月から腫瘍精神科医師を採用し、緩和ケアを担当する常勤の医師1名以上の配置という緩和ケア病棟入院料の施設基準をクリア。
現病院事業管理者は、1973年に徳島大学医学部卒、2002年徳島大学医学部長、2011年徳島大学名誉教授を歴任、2014年から現職。がん医療については、米国MDアンダーソンがんセンターへの留学経験のほか、日本臨床腫瘍研究会(現日本臨床腫瘍学会)会長なども歴任しており、医師確保については事業管理者の力によるところが大きいとのことであった。また、徳島大学各診療科との人事交流を活発化するとともに、平成27年8月から臨床教育センターを設置し、膣の高い臨床研修教育を実施するための体制も構築していた。
平成28年度決算における病院事業総収益は、10,192,772千円、総費用10,144,530千円、純利益は48,252千円。平成26年度からは黒字となっており、一般会計からの繰入は、基準による繰入約17億円。患者数は、入院94,381人、外来103,293人の合計197,674人。
・ 本市へ生かせること等
健康づくりに関する事業においては、様々な市においてポイント事業を行っているが、その財源とともに効果をしっかりと検証する必要がある。徳島市の場合は、交付金が採択されなかったことにより単年度事業となったが、周知期間、申込期間、財源などの課題があったことから、本市においても、高齢化が進む中、市民の健康づくりについての取り組みが必要ではあるが、財源を担保したうえでしっかりと制度設計を行い実施することが望ましい事業であると思われる。
市立病院の経営については、まず、医師の確保が最重要課題となっている現在、徳島市民病院においては事業管理者の出身である徳島大学からの派遣が行われていた。担当者からは、外科系の医師は確保できているが、内科系の医師確保が課題であるとの話もあった。また、がんセンターや緩和ケア病棟の開設なども管理者の方針によるものであるとのことであった。
 本市立病院においては、医師確保が進んでおらず、今後も地域医療構想の中で本市立病院の役割や病床数が検討されることとなるが、市民にとって市立病院として何が必要か、医師確保をどうするか、病院事業管理者の役割の大きさを改めて感じた視察であった。


調査実施年月日 平成29年11月15日(水)
調査先 自治体名等 徳島県 三好市
調査項目      サテライトオフィスの誘致について
調査目的      新たな形態での企業誘致について
報告内容
実施したこと 1 視察先(市町村)の概要
  人口:27,407人(H29.4.1現在) 行政面積:721,42ku

2 視察内容
企業誘致支援事業で行われている、サテライトオフィス誘致プロジェクトについて、誘致に至った経緯と現状について、現地視察を含め説明を受けた。
三好市も本市同様、人口減少と少子化の影響で、学校数の減少や経済の縮小が課題点として挙げられていた。そのため、徳島県過疎研究会「徳島からの提言」を受けて、山間部の古民家を活用して、循環型オフィスを誘致できないか等の検討が始まった。その後、市街地の空き家等も含めた誘致活動を行った結果、過疎地域よりもある程度経済規模が大きい市街地の方が、ビジネス環境としては優れているとの考えが示され、地元雇用型のサテライトオフィス誘致の可能性がクローズアップされるに至った。誘致活動で実際に進出を検討する企業が物件を探していたところ、市内中心部にある、廃業した歴史ある旅館のオーナーが、安価での提供を了承し、初めてのオフィスが開設された。時を同じくして、三好市の地域おこし協力隊が古民家を改装し、「スペースきせる」を開設し、さらにNPO法人「マチトソラ」も設立されるなど、地域挙げての受け入れ態勢も整った。その結果、現在では6社が進出し、24人の地元雇用を生んでいる。
三好市が行っている企業への支援策は、企業立地促進条例による、コールセンター、データセンターに対する奨励措置と、ふるさとクリエイティブ企業に対する奨励措置が用意されている。両措置とも、新規雇用で一人につき、年額20万円から40万円以内、総額3,000万円で、5年以内となっている。また、新卒者等就職促進事業補助金もあり、新卒者やUIJターン者と、それらの人を雇用した事業所に対して、一人あたり20万円から30万円の補助金が交付されている。それに加えて、サテライトオフィス誘致セミナーを開催し、三好市でのビジネス環境と実績を、サテライトオフィスとのTV会議等の実態を交えながらアピールしている。さらにセミナーに参加した企業の中で興味を持っていただいた企業の担当者を対象に、市長も交えた現地研修も実施している。

・本市へ生かせること等
この事業は、行政が取っ掛かりを作ってはいるものの、実際には民間の力が大きく働き、良い意味での連携が取れていると感じた。
本市も含め、行政が企業誘致へ向け金銭面も含めた様々なメニューを用意しても、企業側が求めているニーズとは乖離する場合が多いのが実態で、必ずしも企業誘致には繋がっていない現状がある。しかし、三好市の場合、サテライトオフィスを誘致する前提で、市内のブロードバンド環境を整備し、オフィス物件として休廃校した学校や、民間施設も視野に事業を進め、廃業した旅館や学校の活用に繋がっている。しかも、ターゲット先は、都心部で営業を行い、人材確保に苦慮しているベンチャー企業などで、三好市にいながら地元人材の活用で、都心部の仕事が進められることをセールスポイントとして売り込んで成功している。また、地元ケーブルテレビ局が制作した、「仕事はデジタル、暮らしはアナログ」のキャッチフレーズとPRビデオなど、地域挙げての受け入れ態勢は特筆すべきもので、進出企業の経営者の繋がりや、口コミ情報で新たな企業も進出している。北海道の企業が廃校になった小学校の体育館を倉庫として活用し、スポーツ用品の物流基地として営業活動を行っていることも参考になる事例である。
本市においても、モノづくりに関連した企業ばかりではなく、IT関連も含め、広い範囲での企業誘致を進めながら、将来性のある企業の育成や、人材に対する先行投資も真剣に考えるべきである。

平成29年第3回定例会
2017/11/30

9月11日から10月2日まで、平成29年第3回定例会が開催されました。一般質問の質問項目を以下のとおりご報告いたします。
 なお、本質問は、室蘭市議会「議会中継」にてご覧いただけますので、左の「室蘭市議会」をクリックして是非ご覧下さい。

水江 一弘 議員[質問方式:一括質問]
1 保育行政について
(1) 保育所待機児童の実態について
(2) 室蘭市子ども・子育て支援事業計画について
(3) 保育士不足への対応について
2 観光行政について
(1) 室蘭市観光振興計画の総括及び見直しの考えについて
(2) 室蘭観光協会の今後の在り方について
(3) 本市観光行政の方向性について
(4) 本市における日本版DMO設立に向けた取り組みについて
(5) 道の駅「みたら室蘭」について
3 空き家対策と中央地区のまちづくりについて
(1) 空き家対策の取り組み状況について
(2) 中央地区のまちづくりと空き家対策について
(3) 市役所本庁舎の移転改築の考えについて
(4) 室蘭市体育館の入江運動公園内への移転について


児玉 智明 議員[質問方式:一問一答]
1 新しいまちづくり計画について
(1) 立地適正化計画について
(2) 地籍調査について
(3) 大規模盛り土造成地について
2 アートで拓く地域の可能性について
(1) 屋外彫刻や文学碑等を含むモニュメントについて
(2) 国際芸術祭開催の可能性について
3 豊かな心の育成といじめ、不登校等の未然防止について
(1) 道徳教育について
(2) 相談体制の整備について


5 佐藤 潤 議員 [質問方式:一括質問]
1 国民健康保険制度について
(1) 制度改編による課題について
(2) 道単位化の目的等について
(3) 国の責任について
(4) 市の責任と課題について
2 特別支援教育について
(1) 児童生徒数の推移等について
(2) 教育方針(教育課程)について
(3) 教員及び支援員の配置基準等について
(4) 進路、就職等について
3 職場環境について
(1) 市民の利便性について
(2) 職員の配置や職場環境について

平成29年第2回定例会
2017/06/20

6月12日から27日まで、平成29年第2回定例会が開催されました。一般質問の質問項目を以下のとおりご報告いたします。
 なお、本質問は、室蘭市議会「議会中継」にてご覧いただけますので、左の「室蘭市議会」をクリックして是非ご覧下さい。

小田中 稔 議員[質問方式:一問一答]

1 行革プラン2016の推進と組織機構の適正化について
(1) 機構改正について
(2) 政策推進本部会議について

2 人口ビジョン及び総合戦略の推進について
(1) 本市の人口減少に対する分析と課題について
(2) 総合戦略の基本目標に対する施策の実績と評価について

3 子育て応援プランについて
(1) 子育て応援プランの実績と評価について
(2) 子育て世代に対する住宅施策について
(3) 子どもの医療費助成拡大について

4 公共建築物適正化計画の推進について
(1) だんパラスキー場について
(2) 旧絵鞆小学校について

5 水素社会構築とエネルギーの地産地消に向けた将来展望について
(1) 室蘭グリーンエネルギータウン構想実現に向けたスケジュールについて
(2) 水素関連産業社会構築に対する本市の役割と効果について

6 本市の医療体制について
(1) 「医療の将来像」について
(2) 市立室蘭総合病院について
ア 平成28年度の決算見通しについて
イ 医師・看護師の現状と確保対策について
ウ 訪日外国人に対する救急医療と中国との医療交流について
エ 大学連携トレーニングセンターについて
オ がん対策について
カ 病院事業管理者の後継者について


橋 直美 議員[質問方式:一括質問]

1 窓口機能の向上について
(1) ワンストップ窓口について

2 地域力を高める取り組みについて
(1) 地域コミュニティについて

3 聴覚障がい者施策について
(1) 聴覚障がいのある方への支援に係る本市の取り組みについて

4 本市の港湾振興について
(1) 港湾振興の取り組みについて

会派先進都市行政視察
2017/06/03

去る5月23日から5月26日に会派による先進都市行政視察を実施しましたので報告します。

報告者:小田中 稔 議員
視察実施日:平成29年5月24日(水曜日)
調査先:佐賀県 武雄市
調査項目:「新武雄病院について」について
調査目的:公立病院が民営化されるまでの経緯や効果について
1 視察先(市町村)の概要
人口: 49,433 人(H29.3.31現在) 行政面積: 195.40 ku

2 視察内容・感想(まとめ)本市へ生かせること等
 武雄市民病院は、国立病院・療養所の再建計画が策定される中で、国立療養所武雄病院が国立嬉野病院へ統合されることとなり、市内から基幹的医療機関の消滅への不安から、平成12年2月に国立療養所武雄病院の移譲により武雄市立武雄市民病院として開院。病床数は一般135床、結核20床。
 その後、1億円前後の純損失を生じていたこと、平成17年に新臨床研修制度が始まり医師確保の困難になってきたこと、療養病院として建設されたことによる地理的状況などを踏まえ、平成17年10月に問題点と課題の整理、平成18年5月に経営改善の方策に対する経営診断業務委託を行い、平成19年5月には庁内議論・検討する副市長・病院長・各部長らによる経営改革検討委員会、副病院長・関連部署職員による幹事会を設置。同年11月に武雄市民病院経営改革基本方針を策定した。
 病院経営改革基本方針では2つのポイントとして、医師の確保なくして抜本的な改善はないこと、経営形態の見直しでは独立行政法人か民間移譲することとし、平成20年5月策定の武雄市民病院改革ビジョンでは、6つの要素、1.救急医療の充実、2.安定した経営体制、3.地域医療機関との連携、4.良好な医療環境、5.医師・医療スタッフの確保、6.職員の雇用を検討し、最終的に民営化を方針決定した。その間も医師不足は深刻化し、平成16年には16人いた常勤医が、平成20年4月には9人へと減少し、救急及び午後の診療を休止せざるを得ない状況に陥った。さらに同年7月には5人へと減少。
民営化に向けた動きでは、平成20年6月に移譲先法人を公募し、公開市民説明会等を経て移譲先選考委員会にて優先交渉権者を決定。
議会としては、平成20年7月16日に臨時会を開会し、武雄市立武雄市民病院設置条例の廃止議案、優先交渉権者となった法人への移譲議案を相当の議論をしたうえで可決。
すぐに移譲に関する基本協定を締結し、8月1日には医師2名派遣、8月11日からは救急医療が再開された。
一方、市民病院の民間移譲に対して問題が多いとして地元医師会が反対。その動きは市長のリコール活動に発展したことから、当時の市長がリコールの前に辞職し平成20年12月28日に再選挙が行われる事態に発展。結果は、医師会の推す前市長であった候補者を破り現職が再選。
平成21年6月には関係議案の可決、7月には土地建物の売買契約、事業譲渡契約、資産無償貸付契約他が取り交わされ、平成22年2月に新武雄病院として開院。翌23年6月には、立地の良いバイパス沿いに移転新築し、現在に至っていたものである。
なお、移譲後も武雄市立武雄病院移譲先病院評価委員会を設立し、譲渡契約の履行に関する事項、医療サービスに関する事項、その他(経営の効率化、当該医療圏での不足医療の把握、地域貢献)について評価を行い、市長に報告するなど、市としての責任も果たしていた。
 現在の新武雄市民病院は、内科・外科・救急科など14科で一般病床135床、職員数は、468名(常勤22名を含む正職員418人、パートタイム職員等50人)となっており、評価委員会の全体評価も「計画どおり」と評価されている。また、公立病院の課題である医師確保については、民間移譲により大学病院の医局に依存することなく様々な手法で医師を確保できているのでは、との話もあった。
 市立室蘭総合病院においても、医師をはじめ医療スタッフの確保、経営改善など多くの課題を抱えているが、市内唯一の急性期病院であった武雄市民病院と、本市のように市内に他に2つの総合病院が存在する地域との場合と単純に比較できないが、地域医療構想による病床数も踏まえ公的病院のとしてどうあるべきか、医師確保策も踏まえた中でしっかりと検討しなければならない、


報告者:児玉 智明 議員
視察実施日:平成29年5月24日(水曜日)
調査先:佐賀県 佐賀市
調査項目:「福祉総合窓口システム」について
調査目的:福祉部門における効率的な窓口業務の推進について
1 視察先(市町村)の概要
  人口: 234,152 人(H29.3.31現在) 行政面積: 431,84 ku

2 視察内容・感想(まとめ)本市へ生かせること等
 佐賀市では、保健福祉窓口のあり方として、「個人」から「世帯」へ、「受付型」から「提案型」へをマニフェストとして掲げ、最適な福祉サービスを提案できる、やさしく便利な「窓口」を目指すため、保健福祉部 福祉総務課内に窓口機能向上推進室を置いている。その中で、「快適で機能的な窓口と執務空間の提供」、「福祉総合窓口システムの導入による最適なサービスの提案」、「職員連携による総合相談体制の充実」の3つの柱を決め、市民が迷わない・わかりやすい窓口、やさしい窓口、総合相談体制の確立を進めている。具体的には今年7月に完成予定の1階フロアの改修に合わせ、「高齢・障害・福祉ゾーン」と「健康・こどもゾーン」、「証明・届出・保険年金ゾーン」と3つのゾーンに分類し、各ゾーンを色分けし、窓口のサイン(上部幕板)とともに誘導がスムーズでわかりやすい方式を取り入れている。また、ユニバーサルプランをコンセプトに人が動きやすい動線を確保することにより、職場環境の改善にも繫がり仕事の効率化にも資することが出来ている。これは職員だけではなく、窓口を訪れる市民が複数の窓口を移動することによる不便を解消するため、他分野の職員が、相談窓口へ移動する際の動きやすさにも繫がり、市民が動くのではなく職員が市民のところへ移動して対応するワンストップサービスの基本となっている。このサービスを可能とするもう一方の柱が「保健福祉総合システム」で、相談窓口で様々な市民データが一元管理され、必要に応じたサービスの提案と申請等が可能となっていることである。これまで各所管課は、保険・医療・福祉・教育など個々の相談ケースには対応できているが、「世帯」に視点を置いた総合的な対応には限界があり、全体的な対策に繋がらない弊害が指摘されていた。そこで、世帯に視点を広げ、問題の根本を横断的に見ることにより、最適な福祉サービスが提案できるものと期待されている。このシステムは、福祉の各担当課が受けた相談内容や現在受けているサービスなどの世帯情報が共有されることにより、相談に訪れた市民がワンストップで用事が済むというメリットがある。また、個人情報等により開示できない情報は担当者以外見ることが出来ないなどのセキュリティも確保されている。その場合や専門的な相談などは、担当職員が窓口まで来て対応し、市民が動くのではなく、職員が動くことで、総合窓口として市民サービスの向上につながっている。このことにより、窓口では「システムから得られる情報」と「窓口で対応中に気付いた情報」で積極的に声掛けをし、気付きの対象者(未然に救うべき人、本来救うべき人)の救済に取り組んでいる。
本市では、庁舎の建て替えは未定で、窓口の集約化やユニバーサルデザインによるゾーニングは難しいものがある。しかし、高齢化が進み庁舎内の窓口を移動することが困難な市民が増えることは確実なため、ワンストップ窓口の整備は必要である。そのためにも佐賀市が導入している「保健福祉総合システム」の導入は検討に値するもので、積極的に働きかけを行っていきたい。佐賀市では、本市の姉妹都市である新潟県上越市のシステムを改良して採用しているとのことで、導入経費は約1億4千万円でランニングコストが使用パソコン80台で約5千万円だそうである。これを高いとみるのか、安いとみるのかにもよるが、本市の福祉に対する本気度が試される問題であると考える。さらに、このシステムを導入するに当たり、市民を窓口から窓口へ移動させるのではなく、職員が市民のいる窓口へ移動することが必須の条件であることも付け加えておく必要がある。


報告者:橋 直美 議員
視察実施日:平成29年5月25日(木曜日)
調査先:長崎県 長崎市
調査項目:地域コミュニティのしくみづくりプロジェクトについて
調査目的:人口減少・少子高齢化等に対応する新たな地域コミュニティづくりについての調査
1 視察先(市町村)の概要
人口:  424,066 人(H29.4.1現在) 行政面積: 405.86 ku

2 視察内容・感想(まとめ)本市へ生かせること等
 
長崎市では、人口減少や少子高齢化、ライフスタイルの多様化や自治会加入率の低下など、様々な社会状況の変化を迎え、新たな「地域コミュニティのしくみづくり」の取り組みを始めている。

 長崎市の人口は、平成29年4月現在42万4千人であるが、国立社会保障・人口問題研究所が示した2013年(平成25年)3月時点の推計によると2040年(平成52年)には約33万1千人まで減少するとされている。
 少子高齢化については、平成7年を境に0歳から14歳の子供の人口と65歳以上の高齢者の人口が逆転し、その後も急速な少子高齢化が進行しており、同研究所によると、2040年には高齢化率が37.7%まで上昇するとされている。
 また、1世帯あたりの人員数は約60年前の4.67人から右肩下がりの状況が続き、平成27年の国勢調査では、1世帯あたり2.2人まで減少しており、単身世帯や高齢世帯の増加が著しい。
 自治会加入率を見ると、昭和50年代の95.4%をピークに未組織を含む未加入世帯が増加し、平成28年度加入率は68.7%まで減少している。

 こうした社会状況の変化のなか、誰もが暮らしやすいまちであり続けるためには「地域の力」が重要であり、またその地域の力を高めるには地域内の「連携」を進める必要があるとの考えから、長崎市では平成24年から、様々な取り組みを段階的に行っている。
・平成24年
地域コミュニティ推進室を設置し、地域と市役所をつなぐパイプ役としての地域担当職員を配置。
・平成24年〜26年
地域の実情に応じた市の支援の在り方などについて市民に検討して頂く「地域コミュニティのあり方委員会」開催や、概ね小学校区を単位とした複数団体の連携による地域課題解決のための事業に対する補助金の交付。
・平成25年〜
地域の団体同士の情報共有や、連携・協力を図る「地域円卓会議」の開催支援。
・平成26年〜
地域に講師を派遣し、地域の人口推移や分布等の客観的なデータを基に、地域課題の抽出や解決に向けた取り組みについてワークショップ形式で話し合う「わがまちみらい工房」開催支援や、その協議内容や地域の情報、各団体の活動などを発信する「地域情報誌」の発行支援。
・平成27年〜
地域コミュニティ施策の推進、長崎市地域福祉計画の策定及び推進について市民の意見を聴く「地域コミュニティ推進審議会」の開催や、各種団体が連携して地域運営を行う知識やスキル等の講座「わがまちみらいマネジメント講座」の開催。

 上記の様な地域の力を高める様々な取組みの段階を経て、新たな地域コミュニティのしくみとして、今年度、「(仮称)地域コミュニティ連絡協議会」の設置に向けた取り組みがスタートした。 
 「(仮称)地域コミュニティ連絡協議会」(以下協議会)は、自治会をはじめとする地域の各種団体で構成され、その活動範囲は概ね小学校区または連合自治会の区域を想定している。
 地域では保健福祉分野、こども分野、防犯防災やまちづくりなど、其々の分野で各種団体が活動を行っているが、其の個々の団体の活動は継続しながらも、地域で連携可能な活動は部会を設置するなどし、協議会の枠組みの中で取り組むことで、地域全体の情報共有や他団体との連携による活動範囲の拡充、また、役割分担による負担軽減や新たな人材の発掘など、多くのメリットが期待されている。

 協議会の設立・運営のため、市として、地域リーダーの発掘・育成や、地域担当職員の配置など「人」の支援、公共施設の活用など、活動のための「拠点」支援、交付金制度の創設など「資金」による支援を行うこととしている。

 長崎市の目指す地域の姿は、地域で決めて地域で実行し、暮らしやすい地域を住民自ら実現していくことにある。

 本市に於いても、少子高齢化や人口減少、町会活動や各種団体の活動の担い手不足など、長崎市同様の課題があり、地域コミュニティの新たな枠組みを考え地域課題の解決に向け取り組む必要があると考える。

会派新体制のお知らせ
2017/04/11

4月1日付で以下の通り変更いたしました。
従前同様のご指導を賜りますようお願いいたします。

 会長    水江 一弘
 幹事長   小田中 稔
 監査委員  児玉 智明


●常任委員会等の所属が以下のとおりとなりました。

 議会運営委員会     委員:小田中 稔・橋 直美
 
 総務常任委員会     委員:水江 一弘・橋 直美

 民生常任委員会     委員長:小田中 稔 委員:児玉 智明

 経済・建設常任委員会  委員:佐藤  潤

 白鳥新道・サークル都市幹線道路整備特別委員会
          委員長:佐藤 潤 委員:児玉 智明

 広報特別委員会  委員:橋 直美
 
                  以上

平成29年第1回定例会が終了しました。
2017/04/11

2月27日から3月27日まで、平成29年第1回定例会が開催されました。代表質問及び一般質問の質問項目を以下のとおりご報告いたします。
 なお、本質問は、室蘭市議会「議会中継」にてご覧いただけますので、左の「室蘭市議会」をクリックして是非ご覧下さい。

代表質問
水江 一弘 会長
1 持続可能な行財政運営について
(1) 平成29年度予算編成について
(2) 人口減少時代の財政運営について
(3) 基金の活用策について
(4) 今後の大型公共施設建設への対応について
(5) 西胆振自治体合併の将来展望について
2 人事管理について
(1) 職員給与について
(2) 本市の非正規職員の処遇改善について
3 市内経済を取り巻く課題について
(1) 水素事業について
(2) 室蘭工業大学について
(3) 商業施策について
(4) 観光行政について
(5) 水産業の課題について
(6) 公設地方卸売市場を取り巻く課題について
4 子育て支援のブランド化について
(1) 保育料負担の軽減策について
(2) 子育て・若年世代向けの住宅政策について
(3) 子育て支援のブランド化について
5 知的障がい者への就労支援策について
6 港の振興策について
(1) 公共ふ頭の活用策について
(2) 港湾計画改訂について
(3) 副市長招聘の考え方について
7 病院事業の経営改善策について
8 教育行政について
(1) 「確かな学力」の向上策について

児玉 智明 議員[質問方式:一問一答]
1 ものづくりのまちが挑む北の環境産業都市づくりについて
(1) 室蘭グリーンエネルギータウン構想について
ア 再生可能・未利用エネルギーの地域内利用の促進について
イ 水素利用社会構築に向けた取り組みについて
2 教育行政について
(1) 子どもたちの「生きる力」を育成する教育の推進について
ア いじめについて
イ 学習指導要領等改訂案について
(2) 人とまちが生きる生涯学習の推進について
ア (仮称)環境科学館と旧室蘭駅舎の展示について
イ 図書館本館と生涯学習センターの図書機能について
ウ 美術館や民俗資料館等における美術品や歴史的資料の収集方法について

佐藤 潤 議員[質問方式:一括質問]
1 市政運営について
(1) 副市長二人制について
(2) 組織・機構について
(3) 市長のリーダーシップについて
(4) 聞く対話から訴える対話について
2 人口定住・移住対策について
(1) 人口減少とその要因について
(2) 定住・移住に魅力ある施策について
(3) PR事業の推進について
3 教員の多忙化等について
(1) 教員の多忙化の実態と要因について
(2) 教頭の業務の実態と課題について
(3) 女性教員・女性管理職について

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